学に恋して 〜アカデミズムの扉を開く〜

勉強が趣味の一橋大学経済学部1年生が、日々様々な人から学んだことを綴ります。

ぎょうさんあるけん産業革命!Part2

みなさんこんにちは。ゆでたまごです。学園祭の疲れが抜けず、毎日ぼーっとして過ごしてしまいます。やばいやばい(´゚д゚`) 久しぶりの高校生気分で楽しかったんですけどね。

 

前回は、

同じ出来事であるはずの「産業革命」に対する評価が、時代と共に変わっていった

という内容でした。不十分なところも多かったので、もうちょっと詳しく説明しますね。

 

トインビーが「産業革命は社会に劇的な変化を起こし、分配の不平等といった格差の問題や環境問題などの悪いことも招いた」という産業革命ストーリーを最初に作り上げた後、1950年~1970年くらいに、今までとは違う見方をする人々が現れました。

その一人がクズネツです。講義の中ではクズネツ・カーブというのを習いました。(ウィキペディアで調べてもあんまり出てこないので、授業で扱った内容しかわからないんですけど…。)

クズネツ・カーブというのはですね、横軸に1人当たりのGDPGDP/人 と表します),縦軸に格差指数をとってグラフを描くと、1人当たりのGDPが低い段階ではGDP/人が大きくなるにつれて格差が広がっていくのですが、ある程度を超えるとGDP/人が大きくなると格差は縮まっていき、結局上に凸のグラフが完成する、というものです。

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自分で書いてても分かりづらいので、結局クズネツは何を言いたいのかというと、

 

産業革命によってたくさん生産できるようになると、確かに格差は大きくなる。

でも、経済が成長してもっとたくさん生産できるようになれば、格差はだんだん縮まるはず!!

産業革命◎!!

 

ということです。他にも、クズネツと同時代のロストウという人はみんながある程度頑張り続けると、飛行機がふわっと離陸するように、急に経済成長が起こるよーといったTake Offという考えを発表しました。

この2人の人物が言ったことに共通しているのは、産業革命を悪いものというよりはむしろいいものとして捉えているということです。

 

ここで時代と「産業革命」に対する評価をまとめると、

19世紀末~1920年代:社会が激変した。社会問題がわんさか起こった(悲観論)

1950~1970年代:産業革命のおかげで経済が成長した(楽観論)

というように、時代が移り変わるにつれて「産業革命」っていう歴史的な事実に対する評価も180度変わってしまいました。

ここで、講義を聞いている一橋生の中にも「ふ~ん、そうなんだ。てか眠い。」って人はいたと思うんですけど、じつはここからが本題なんですね。ほんとに前座が長くなりました。

教授が考えてほしかったのは、

なぜ時代と共に産業革命がいいものになったり悪いものになったりするの?????

という問いでした。

そんな問いは、今まで考えたこともなかったし(本当に歴史には興味が薄かったです)未知の世界ですね。私には。ただ知識を詰め込むんじゃなくて、こうやっていろいろ考えさせられるのが大学の授業っぽいなーと思います。

思ったより話が長くなっちゃったんで、この講義のハイライトは次回に回します。ちょっと待ってて下さい。